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はじめてのマンション大規模修繕ナビ

大規模修繕工事とはどんなことを行うのか?どのように進めればいいのか?など、基本的な情報をまとめているページです。

はじめてのマンション大規模修繕工事

どんなにきれいで丈夫なマンションでも、建設されてから10年以上が経過すると、紫外線や風雨の影響でひび割れや塗装のはがれ、鉄部のさびなど、様々な箇所の劣化が目立つようになります。

これらをそのまま放置しておくと、割れやはがれの部分から風雨が奥まで入り込み、建物本体の損傷が進んでしまいます。

見た目にも明らかに老朽化が目立つようになりますし、塗装部分やタイルの落下など、意匠が損なわれるばかりでなく、危険が及ぶことになります。

劣化が見られ始めたら、なるべく早めに補修を行い、定期的にメンテナンスを実施することで、外観面でも機能面でもマンションを若返らせることが必要です。

12~15年に1回程度、様々な劣化箇所をまとめて補修・改修することを「大規模修繕工事」と呼びます。

国土交通省では、マンションの管理組合が規約を定める際に手引きになる「標準管理規約(平成29年改正)」を作成しています。マンション住人が快適に暮らせるためのルールづくりの模範となる内容です。今回スポットを当てている「大規模修繕工事」に関することも定義されていています。平成20年には「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン」もつくられ、多くのマンション管理組合が利用しています。

ほとんどのマンション管理組合の規約が同じような内容で充実しているのも、この国土交通省が作成した「標準管理規約」を元に作られているからなのです。

参考:

『マンション標準管理規約(単棟型)』国土交通省

マンション大規模修繕工事に関係する「区分所有法」

「マンションが劣化したからそろそろ補修をした方が良いのではないか」とマンションの一部の人たちだけで大規模修繕工事を進めることはできません。

通常マンション購入時、すでに売り主が「マンション管理組合の規約」を作成していることがほとんどです。そして規約の中には、すでに大規模修繕工事の計画に関することが盛り込まれています。マンションの多くが、第1回目と第2回目位までの大規模修繕工事の時期はほぼ決まっているというのが現状です。

大規模修繕工事については、マンション住戸の持ち主が管理組合総会を開き決議を取らなくてはなりません。大規模修繕工事で着手するのは共用部分です。時期や工事の内容、工事費用等は、管理組合員であるマンション住戸の持ち主全員が理解している中で進められていきます。その場合、「区分所有法」という法律に則っておかなければならないのです。※区分所有法(正式名称:建物の区分所有等に関する法律・昭和37年法律第69号)

「区分所有法」の中で、マンション大規模修繕工事に関わりが強いのは、第17条と第18条です。マンションの共用部分の変更についての内容なので、大規模修繕工事は進めていく上で、理解しておく必要があります。

第17条
共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。
2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。
第18条
共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
2 前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
3 前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
4 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。

参考:

『建物の区分所有等に関する法律』国土交通省

区分所有者と議決権の違いについて

「区分所有法」の中で、しばしば出てくるのが「区分所有者」と「議決権」という言葉です。マンションの大規模修繕工事に関することは、区分所有者及び議決権を持つ人が決定していくので、重要なポイントになります。区分所有者と議決権の数は同じと思われがちですが、そうでない場合があるのでご説明します。

マンションの住戸を全て違う人が所有していれば、住戸数と区分所有者と議決権の数は同じです。しかし、マンションによっては、1人で2戸以上を所有している人がいる場合があります。そのような場合、区分所有者と議決権の数が違ってくるのです。

例を挙げると、Aさんが2戸所有して入る場合、区分所有者としては1、議決権としては2となります。このように、複数の住戸を持つ人がいるマンションにおいては、区分所有者と議決権の数は一致しないのです。

マンションの共用部分

大規模修繕工事は、マンションの共用部分の補修や修繕を行います。まず、マンションの共用部分とは、建物のどの部分を指すのかを知っておく必要があります。

  • エントランス/共用廊下/エレベーター/ベランダ/ルーフバルコニー/窓(サッシ)/玄関扉/屋上/マンション全体を支える壁と床

部屋に面しているベランダは、専有部分と思われがちです。しかし、共用部分なので大規模修繕工事の際は、ベランダも補修の対象になるので置いている植木鉢などは、撤去を求められます。

また、マンション全体を支える壁については、外壁だけでなく住戸と住戸の間の壁のことも指します。極端な話、あるマンション所有者が住戸を2戸続きで所有しているからと間の壁を取り除き、1戸にしてしまうことはできないのです。

第17条・共用部分の変更

第17条を具体的に説明すると、「形状又は効用の著しい変更」あたるマンション大規模修繕工事の内容等について、決議を取らなくてはいけない議案があった場合はマンション管理組合の集会を開催しなくてはなりません。そして決議は、区分所有者及と議決権、どちらも3/4以上の賛成がないといけないのです。どちらか一方でよいのではないので、大規模修繕工事の重要性がわかります。この「3/4以上の多数による集会の決議」を「特別決議」と呼んでいます。

第18条「特別議決」・共用部分の管理

第18条では、第17条にある「その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの」に当たる部分の変更について述べられています。例えば、防犯化工事など共用部分の補修や修理の程度が小さい工事や窓ガラスや玄関扉等が壊れた時の交換などになります。

第17条と同じく集会を開き決議を取るという点では同じです。違うところは、第17条のように「3/4以上の決議」という条件が第18条にはありません。したがって、「マンション標準管理規約(単棟型)第47条」の項目2がここでは採用され、半数+1以上の賛成があれば決されることになります。これを「特別議決」に対して「普通決議」と呼びます。

管理組合の集会に組合員の過半数が出席し、過半数が賛成であれば、共用部分の著しい変更を伴わない補修や修繕ができるのです。

マンション標準管理規約(単棟型)第47条
総会の会議は、前条第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない。
2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。
3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。
一 規約の制定、変更又は廃止
二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)
三 区分所有法第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の訴えの提起
四 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項

参考:

『マンション標準管理規約(単棟型)』第47条国土交通省

大規模修繕に利用することができる補助金

ほとんどのマンションでは、毎月修繕費として積み立てをされています。しかし、大規模修繕工事の見積書を取ってみると、予定していた金額より高い場合があります。毎月の修繕費用の積立金額は、マンションを販売した不動産会社が決めたものです。10年以上経っていると、資金が足りないとうことも起こるでしょう。もし不足した金額は、マンションの所有者が負担しなくてはなりません。

そのような場合に、目を向けたいのが国や自治体の補助金です。マンションの大規模修繕工事の費用にも活用できる補助金があります。それぞれに対象条件等がありますが、もし利用することができれば、マンション所有者の負担を減らすことができるので、検討する価値あります。

それらの補助金は、対象となる工事や補助率、補助金上限額に違いがあります。どの補助を活用した方がメリットになるのか、検討が必要です。また、内容は年度によって改正されることや申し込み期限が変わることがあります。大規模修繕工事を行う年に調べたり、マンション管理組合総会で決議を取っていては間に合いません。早めの準備をおすすめします。

また、補助金によっては、併用できるものとできないものがあるので、注意しておかなければならない点です。過去補助金を受けたことがことがあるマンションも、新しく補助金を利用したことにより返還が発生することもあるので、検討する時に確認が必要です。

マンションの大規模修繕工事に活用できる補助金にどのようなものがあるのか確認してみましょう。

住宅・建築物安全ストック形成事業

住宅や建築物の安全性を確保するための地方自治体と連携して行う国の助成です。

  • 耐震性等の向上に資する事業
  • 住宅・建築物のアスベスト対策に資する事業
  • 危険住宅の移転を行う事業

例えば、地震による住宅被害の軽減を目的とし、耐震性の向上を図るための耐震診断や耐震改修に対する補助は下記のとおりです。

補助対象費用 (耐震診断) 国1/3・地方1/3
(耐震改修) 国11.5%・地方11.5%
限度額 補助対象単価47,300 円/平方メートル

参考:

『法律上の手続きと補助・融資等の制度』国土交通省

社会資本整備総合交付金

マンションの共用部分のバリアフリー化や省エネ改修などを目的とした補助金制度です。以前は、「優良建築物等整備事業(既存ストック型)」いう制度がありましたが、平成23年以降変わってできたのが社会資本整備総合交付金です。

問い合わせ先:国土交通省 住宅局 市街地建築課

参考:

『社会資本整備総合交付金制度の概要』国土交通省

サステナブル建築物等先導事業

省エネルギーやCO2削減を推進している住宅や建築物を対象とした国の補助金制度です。東日本大震災後、改めて省エネに関心が高まっています。省エネルギーやCO2削減を大規模修繕工事に積極的に取り組んでいるマンション管理組合は、対象になるかもしれません。ぜひ、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先:サステナブル建築物等先導事業評価事務局

参考:

『サステナブル建築物等先導事業』サステナブル建築物等先導事業評価事務局

自治体の補助金制度

国の補助金制度の他に、自治体でも独自に補助制度を設けているところが多くあります。平成29年度に実施された補助金を抜粋してご紹介します。

補助金名 対象 自治体
分譲集合住宅のエレベーター防災対策整備費補助金 既設エレベーターに防災対策を新たに行う工事 浦安市
分譲マンション共用部分等あんしん住宅助成制度 分譲マンションのバリアフリー・居住部分の浸水対策の改修工事 市川市
安全・安心整備助成 手すり等の設置工事や地震時管制装置など 東京都千代田区
住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修) 環境やバリアフリーに配慮したリフォーム工事 東京都品川区
みどりのまちなみ緑化助成制度 屋上や壁面の緑化工事 東京都江東区
マンション改良工事助成 大規模修繕工事に伴い、住宅金融支援機構から融資を受けた際の利子の補助 東京都

参考:

『自治体補助金地方公共団体の補助制度』公益財団法人マンション管理センター

上げた補助金制度はごく一部ですが色々な制度があることがわかります。大規模修繕工事の時にマンションの耐震化やバリアフリー、緑化などを検討しているいるマンションは、ぴったりの助成金がないか、調査する必要があります。

平成24年の話になりますが、「既存住宅流通・リフォーム推進事業((大規模修繕タイプ))」という補助金もありました。平成29年の現在はありません。このように日々制度が変わるので、大規模修繕工事の計画しているときには、国土交通省や自治体の住宅課などのホームページは頻繁に確認しておきましょう。

地方自治体独自の補助金を受ける場合は、その自治体に住んでいることはもちろんのこと、工事は区内の業者に依頼することが条件になっている場合が多いです。

補助金ではありませんが、大規模修繕工事を行う前に相談ができるマンション管理士やマンションアドバイザーの派遣料が無料なったり、助成される制度もあります。見積もり金額の妥当性も確認ができ、大規模修繕工事について専門家の意見が聞けて、相談もできる制度なのでこちらも活用したいものです。

大規模修繕は設計と工事の2ステップがメイン

それでは、具体的に大規模修繕ではどのようなことが行われるのでしょうか。

一般的な進め方では、大規模修繕工事は、工事を計画する「設計」段階と、実際に施工が行われる「工事」の段階に分けられます。

それぞれの進め方を大まかに見ていきましょう。

設計

大規模修繕工事の設計で最も大切なことは、「工事をする場所と方法、業者を決める」ということです。一般的には、以下のような流れで進めていきます。

  • 修繕委員会の設置
    マンションの住民や区分所有者から、修繕に関する雑務を行うメンバーを募り、委員会を結成します。
  •  診断業者の選定
    建物の劣化状況等を診断してもらうパートナー会社(管理会社・設計事務所・専門業者など)を選びます。
  • 建物診断・工事概要の作成
    建物診断を実施して、工事を施す箇所を絞り込み、それぞれにどのような工事を行うのか決定します。
  • 予算の把握
    工事概要をもとに、工事予算を把握します。もし修繕積立金が不足するようなら、一時金の徴収や借り入れなども考える必要があります。
  • 工事業者の選定
    工事の仕様や予算を元に、複数業者から見積もりやヒアリングを行い、どの施工会社に依頼するかを選定します。
  • 総会で決議
    修繕委員会で、業者と工事内容が確定したら、総会を開いて工事についての承認を受けます。

修繕委員会の設置から、施工会社との工事請負契約締結まで1年程度かかります。

大きな費用をかけて行う修繕工事となりますので、満足度の高いものとなるよう、工事の内容決定や業者選びには慎重な対応が必要です。

工事

工事の内容と施工業者が決定し、契約が締結されたらいよいよ着工となります。具体的な工事期間は規模や業者によって異なりますが、3~8ヶ月程度かかることが多いです。工事の進み方は以下のようになります。

工事によっては住民の生活に不便が生じる可能性もあり、事前の周知や気配りが成功の秘訣です。

  • 仮設工事
    作業員の詰め所や資材置き場など、作業に必要な環境整備や、足場の組み立てなどを行う、本工事の下準備です。
  • 下地補修・シーリング工事
    コンクリートのひび割れ部分やタイルのつなぎ目などの劣化を補修する工事です。この下地補修を丁寧に行うことで仕上がりの完成度が格段に変わるほどの大切な作業です。
  • 外壁塗装・防水工事・鉄部塗装工事
    色あせた外壁を塗り直したり、防水工事を行って雨漏りを防いだり、鉄部のさびや腐食を補修する工事です。大規模修繕の工程の中でもとくに大掛かりなもので、何度も塗装と乾燥をくり返します。
  • 設備工事・建築工事
    マンション内のバリアフリー化工事、エレベーターの改修工事、通信・照明設備の取り換え工事など、生活をより便利にするための工事です。必要に応じて行われます。

はじめてのマンション大規模修繕工事を成功させるアドバイス

経年劣化が目立つマンションの美観回復、機能回復に大きな役割を果たす大規模修繕工事。

より快適な生活を続けていくために避けては通れない工事ですが、進め方によっては様々なトラブルにつながることもあります。

大規模修繕のトラブルを防ぎ、住民が満足する工事を行うためには、次の3つのポイントに気をつけると良いでしょう。

  • 住民への周知・理解を徹底する
    大規模修繕における最も多いクレームが「騒音」などの工事中の不便に対するもの。これらは事前の気配りや周知方法、工事期間中のこまめな伝達などで防ぐことができます。
  • 資金面の計画は慎重に行う
    大規模修繕は1回の工事で数千万規模に及ぶこともある大がかりな工事。修繕の段階で資金不足にならないよう、工事を計画する前から積立金の金額の適正さをチェックするなどの準備を行っておくとよりスムーズです。工事費用は、高すぎるのはもちろん、安すぎるのもいけません。適正な価格で、適正な工事をしてもらうことがもっとも大切です。
  • 業者選びを妥協しない
    大規模修繕工事の成功の可否は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。予算の中で最大限質の高い施工をしてもらうためにも、信頼できる業者を厳選しましょう。

 

大規模修繕を得意とする
施工会社3選

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ジョスコム

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二重線

お薦めPOINT

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自社施工による一貫工事で低コスト・高品質を実現。
住民とのやり取りを重視した、正確な仕事に定評。
国立国会図書館の修繕も手掛けるなど施工技術は折り紙つき。

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ヨコソー

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お薦めPOINT

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100年以上もの実績を誇る大規模修繕工事業者。
建築美と機能への挑戦をモットーに、質の高い工事を提供。
光触媒や環境対応型塗料の使用など、時代に応じた施工を提案。

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リノ・ハピア

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お薦めPOINT

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独自に工法を開発するなど、質の高い工事を追求。
プロ意識の高い、見えないところまで手を抜かない施工に定評。
住民の生活までしっかり見据えたサービスを提供。

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